【バーズアイメープルのテーブル】1枚板でこのサイズ、クオリティ。二度と出会えないかもしれない逸品。
出現率は2000本に1本? 希少なバーズアイ模様。
ギリシャ神話で「幸せを呼ぶ木」と称され、ロールスロイスの内装や英国王室の居室でも用いられている、バーズアイメープル。ハードメープルという種類の楓の木にごく稀に発生する杢目の材で、丸い玉のような模様が連なる様が鳥の目に似ていることが「鳥目杢(とりめもく)/鳥眼杢(ちょうがんもく)」と呼ばれる所以です。
なぜこの特殊な模様が生じるのかは、まだ分かっていません。出現率は2000本に1本とも言われていて、しかも表面近くの5分の1からしか材を取れないという希少性です。
写真のセンターテーブルは幅200cm×奥行120cm。天板すべてに鳥目杢がびっしり出ています。このサイズのバーズアイメープルの一枚板にお目にかかったのは、私も初めてでした。二度と出会えないかもしれません。
600万円と言われたら600万円の価値の世界。
骨董屋の知人から「取引先の会社の応接室にあるこのセンターテーブルを買い取ってもらえないだろうか」とメールを受けたとき、添付されていた写真を見てすぐに電話をかけました。これはもしかしたら。電話越しに現物の様子を聞けば聞くほど、「バーズアイメープルだ」。確信を抱いて、県外でしたがトラックを飛ばしました。
持ち主の方は、新品で600万円で購入されたそうです。材の希少性、サイズ、クオリティ。このレベルになると相場などないに等しいので、自分が納得できるかどうか。私も現物を目の前にして、「600万円と言われたら600万円の価値なのだろう」と感じました。少なくとも100万円では絶対に買えない。
とはいえ、いかんせん、一般的なリサイクル(再利用)やリユース(使い継ぐ)の観点からすると、センターテーブルというには大きすぎるし(幅200cmですから)、高級すぎる。もしリサイクル屋さんにお声がけされていたら、「こんなセンターテーブルを欲しがる人はいませんよ」「私たちでは査定のしようがありません」と引き取りを拒まれていたかもしれません。
家具専門の私に声をかけてくれた知人には、とても感謝しています。